当ステンドグラス工房では原則として手作りガラス即ちアンティークグラス及びハンドロールグラスを使用しています。 手作りガラスと機械作りガラスの違いは、初めての方にとっては分かりにくいのですが、並べて比較して見ると色の深みと美しさ、テクスチャーの変化と面白さ等の違いが歴然としており、其の違いが作品の味わいに大きく影響してきます。 ステンドグラスパネルの出来上がり迄(長崎市図書館の例)(パネルw1500mm×h8600mm×4ヶ所≒50u) A.デザインのコンセプト 施主・設計事務所のご意向を伺いコンセプトを決めます。 ご意向:長崎にちなんだもの及び図書館にちなんだもの コンセプト:@図書館――カラフルな紙面・本・本贈答のリボン A天体―――長崎天文学 Bレンガ・石畳――長崎が日本での発祥の地 C白い花――原爆追悼歌の一節 B.デザイン デザイン画の線を描き、ガラスの色合わせと全体の感じを見ながら着色していきます。 設計事務所の暫定承認の後、現場での会議でデザイン画と使用ガラスのサンプルを提示しながら説明し、施主・設計事務所・現場責任者の質問に答え、要望があればデザインを描き直したり修正したりして再提出します。 ステンドグラスは施主が長年に亘って身近に接するものなので、施主の要望を尊重しながらも個性を出し、最善のデザインを提案します。
C.下絵 デザイン画を原寸大迄拡大して、線を再度綺麗に修正します。 全体の感じを崩さずにかなり修正する事もあります。 この段階で多くの場合設計事務所の方が視察に来られます。 D.パターン 下絵をそのまま写してパターンを作ります。 E. ガラスの発注 ガラスの種類と数量を計ってステンドグラス問屋(輸入総代理店)に発注します。 今回のケースはガラスの量が膨大でしたので必要量がすぐには確保出来ませんでした。 従って問屋を通じてドイツのメーカーランバーツ社に追加発注しましたが、在庫が無く急遽製造を依頼したところ、長期の夏休みにかかるかも知れないとの情報で困りましたが、そこはこの問屋の力で何とかバケーションの前に作って間に合わせてもらいました。 ヨーロッパ諸国の場合バケーションの予定を変えることはほとんど不可能です。 間に合わないからそこを何とか曲げて作ってくれと言ってもだめなのです。 宙吹き技法で職人が一枚一枚作るアンティークグラスは数量をまとめてすぐに入手する事は時には困難ですので、納品期日に間に合わせるには相当余裕を持って着手する事が必要です。
(ガラスのサイズはメーカーによって異なりますがランバーツ社の場合 F.パターンのカット パターンをカットします。(下絵より2mm小さくする) ステンドグラスは数多くのガラス小片から成り立っており、この小片をH型の鉛の棒に組み込んでいくのでこのH型の芯の厚み(2mm以内)だけ小さくカットします。 G. ガラスのカット パターンをガラスにトレースして、ガラスをカットします。 単純な形の場合はそのまま使えますが、複雑な形の場合はグラインダーで削って合わせます。
このデザインの2番、12番、白16番、20番は内側に鋭角に食い込んだ形をしていてとてもカットの難しい ピースです。普通は線を入れて切り易くしますがパネルにシャープさを求めました。
H.色々なガラス他 ガラスは日本に入ってくる分だけで2000種類あります。
(アメリカウロボロス社製ドレーパリー。白い花のパネルに使用しました) (こんな凸凹の、切るのが恐ろしくなる様なガラスも有ります。)
(水色のガラスの中央に黒のガラスペイントで描いて焼き付けてアクセントを入れました。ちょっと面白いかなと思います。
この丸いガラスは表面がカット加工されていてキラキラと反射してとても綺麗です。 (ドイツ製カットジュエル) I.組み込み前の点検 下絵に並べて全体の色合いをチェックして、時にはガラスを入れ替えます。 この段階で設計事務所の方が視察に来られます。 J.組み込み 鉛のH柱(レッドケイム)に下絵通りガラスを組み込んでいきます。
(レッドケイムの幅は4mm〜16mmまで色々有ります) K.ハンダ付け 組み上がったらレッドケイムの接点をハンダで止めます。 この段階で施主・設計事務所・現場責任者の方々が視察に来られます。 L.パテ詰め ガラスとレッドケイムの間に黒いガラスパテを入れて、パテを一週間位乾燥させて完成です。 M.鉛の色 鉛は銀色なのでつい最近までは劇薬で真っ黒に変色させていました。 しかし、有害物を洗い流して環境を汚染するので最近は黒いガラスパテを詰める時に鉛もかなり黒くなるので劇薬は使わない人が増えきました。 お見積り、取付け方法
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